三菱FX3シーケンサのメモリカセットの種類と使い方について解説させて頂きます。
○メモリカセットの概要
メモリカセットはシーケンサの基本ユニットに装着できる様になっています。
メモリカセットを装着すると、内蔵のRAMメモリに変わって優先動作します。
つまり、メモリカセットが未装着だと内蔵のRAMメモリで動作し装着すれば
メモリカセットのメモリで動作するということです。
(装着したからといって、ブート※はしません。)
※ブートとは電源が入ったら自動で装着したメモりから内蔵のメモりに自動で
書き込みを行うことです。
○読み出しや書き込み消去などについて
特別なROMライタや紫外線消去器は必要としません。
シーケンサ本体に装着して通常通り内蔵のRAMメモリに書き込みするのと
同じ要領です。消去も同じです。
(特別なROMライタは必要ないのですが、シーケンサ本体が無いと書き込みできません)
○メモリカセットの仕様
全てのメモリカセットで下記の仕様です。
・バッテリーバックアップ不要
・シーケンサで書込み可能
・誤書込み防止用プロテクトスイッチ付き
FX3U-FLROM-64Lのみローダ機能付きです。
型式 | FX3U-FLROM-16 | FX3U-FLROM-64 | FX3U-FLROM-64L | FX3U-FLROM-1M |
FX3Uシリーズ | 〇 | 〇 | 〇 | 〇(V3.00~) |
FX3UCシリーズ | 〇 (V2.20~) | 〇 | 〇 (V2.20~) | 〇(V3.00~) |
最大メモリ容量 | 16000 STEP | 64000 STEP | 64000 STEP | ※1 |
メモリの種類 | フラッシュメモリ | |||
書込許容回数 | 1万回 | |||
PROTECTスイッチ | あり | |||
データ転送ボタン | なし | なし | あり | なし |
※1 64000STEP+ソース情報量(1300kbyte)
○格納データについて
メモリカセットには下記のデータを格納できます。
・パラメータ
・シーケンスプログラム
・コメント
・ファイルレジスタ
・拡張ファイルレジスタ
○プロテクトスイッチについて
書き込みを行う時は書き込みを許可する為に、プロテクトスイッチをOFFの位置に
しておきます。
○脱着について
取り付け時は必ず電源をOFFにしてから実施して下さい。
シーケンサのPOWERランプが消えていることを確認して下さい。
下の写真の赤枠の部分にメモリカセットを挿入します。
最初はダミーのカバーが付いています。
下の写真の様にダミーのメモリカセットを外します。
下の写真の様な向きで挿入します。
装着完了です。
取り外す場合は透明の樹脂の取っ手が付いていますので、それを持って
引き抜きます。
取り外す場合も当然ですが、必ず電源をOFFにしてから実施して下さい。
脱着は非常に簡単ですが、メモリカセットを装着する位置が横面ですので
実際はシーケンサが制御盤に入っているので、横に他の部品があると
一旦シーケンサを取り外す必要があります。
FXシーケンサはDINレール取り付けです。
これで三菱FX3シーケンサのメモリカセットの種類と使い方についての解説を
終了させて頂きます。
最後までご覧いただきましてありがとうございました。
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当記事は、2016年11月21日時点の情報です。ご自身の責任の元、安全性、有用性を考慮頂き、ご利用頂きます様お願い致します。
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