PICマイコンを使ったシーケンサ(PLC)の自作(安価でマイコン知識不要、マイコン言語不要)

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非常に安価で入手性の良いPICマイコンを使ってシーケンサを自作
してみましたので、紹介させて頂きます。
安価で小型なのでお勧めです。

C言語やアセンブラでプログラムを書く必要はありません。
ハードもソフトも簡単にできます。

○作ったきっかけ
入力8点、出力7点の小型の装置の制御を任されましたが
電装部品を入れるスペースが非常に小さく小型のシーケンサ
でさえ入れるスペースがありませんでした。
そこで、PICマイコンを使って小型基板で作ってしまおうと
思いました。

基板サイズ:92mmx70mmという小型プリント基板で PIC16F877Aが
搭載済みのマイコンボードが『秋月電子産業』で販売されていました。
価格\1100円という低価格です。

PIC16F877Aマイコンボード

・リセット回路搭載
・電源ON/OFF表示のLED
・20MHz水晶発振器を搭載
・USB端子miniB(電源電圧5Vを入力することが可能)
・両側はユニバーサル基板(この基板上に回路構築が実現できます)

44ピンQFNタイプのマイコンと上記の回路が搭載済みですので
あとは入力回路と出力回路を付ければマイコンボードのシーケンサとして
使えます。

製作例

pikkit

pic16f877a

上の写真の様にマイコン基板上に入力回路と出力回路を搭載しました。
回路図は下の図です。

pikplc

回路図のダウンロード(PDFファイル)

自分で基板を製作される方はマイコン単体での販売もあります。

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DIPタイプの同じマイコンもあります。

pic16f877a-ip

PIC16F877A-I/P

次はプログラムですが、C言語やアセンブラが得意な方は
そちらでプログラムを作成して頂ければ良いですが
シーケンサのユーザーは不得意な方が多いのではないでしょうか。

そこでC言語やアセンブラなどのマイコン言語ができない方でも
シーケンサのツール感覚でラダープログラミングができるツールが
川原強電子研究所さんから提供されています。
それが連技(れんり)です。

川原強電子研究所さんの連技のページ

Windows上で動作するソフトで
スタンダード版とプロフェッショナル版がありスタンダード版の方は
フリー(無償)でダウンロードできます。
スタンダード版は以下の基本命令のみ扱えます。
LD、LDI、AND、ANI、OR、ORI、
PLS、PLF、SET、RST、TIM,CNT、SFT
上記のみで演算や転送命令、比較命令は使えません。
プロフェッショナル版は基本命令の他、多くの応用命令が扱えるようです。
今回は基本命令のみで作成できる内容でしたので、スタンダード版を
無償ダウンロードさせて頂きました。
今回使用する PIC16F877A用の変換ライブリーも付属しています。

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参考までに今回、連技で作成したプログラムの画面を下記に紹介します。

picdata10

picdata11

コメントも入れることができます。
操作上もシーケンサのツールとあまり変わらず、シーケンサユーザーとしては
違和感なく作成できました。

このツールでラダープログラムを作成して、HEXファイル(マイコンに転送する時のデータ)
が作成できます。

HEXファイルができれば、後はマイコンに書き込むだけです。

マイコンに書き込むには専用のツールが必要です。

今回はPICKIT3を使用しました。

pickit3

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パソコンとはUSB接続です。
アマゾンさんで安価で発売されています。

PICマイコン基板との接続ですが、今回購入した基板にはPICKITが
接続できる用に予めピンが設けられています。

下の写真の赤枠の部分にPICKITの本体を差し込みます。

pikkit-a

インターネットで『PICKIT 使い方』などで検索すれば、親切に解説している
ページが多数ありますので、このページでは省略させて頂きます。

連技で作成したHEXファイルをPICマイコンに転送するには『MPLAB IDE』という
WINDOWS上で動作するパソコンツールが必要です。
PICKIT3はMPLAB IDEの使用を前提としたデバッガーです。
こちらもインターネットから無償でダウンロードできます。

インターネットで『MPLAB IDE インストール』などで検索すれば、親切に解説している
ページが多数ありますので、このページでは省略させて頂きます。

MPLAB IDEというパソコンツールで連技で作成したHEXファイルを転送すれば完成です。

RUN中書き込みや故障診断機能はありませんが、快適に動作しました。

シーケンサと比べれば手間がかかりましたが、マイコンの知識がなくても簡単に
作成できました。

如何でしょうか?今回のソフト連技もMPLAB IDEも無償で入手できます。
マイコン基板やPICKITも安価です。

次回は是非連技のプロフェッショナル版を使ってみたいと思います。

川原強電子研究所さんでは完成品のPICマイコン基板も多数安価で販売されている様です。

PICマイコンを使ったシーケンサ(PLC)の自作(安価でマイコン知識不要、マイコン言語不要)の解説を終了させて頂きます。

PICとは

PICもマイコンの一種でマイクロチップテクノロジー社の製品です。
PICはPeripheral Interface Controller の略で「ピック」と発音します。
開発環境が無償で提供されている。(WINDOWS環境 MPLAB IDE)
安価で入手性が良く、他のマイクロコントローラと比べて圧倒的に
インターネット上で情報を得やすく、関連書籍も豊富です。

最後までご覧いただきましてありがとうございました。

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当記事は、2016年11月19日時点の情報です。ご自身の責任の元、安全性、有用性を考慮頂き、ご利用頂きます様お願い致します。

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