停電保持についてとラッチリレーの使い方 三菱QとFXで解説
停電保持とは、装置の電源がOFF(シーケンサの電源OFF)になったり
突然停電になっても、リレーのON状態やデータレジスタの数値を記憶
させておくことです。
三菱のQシリーズには便利な『L』という名前のラッチリレーがあります。
通常は停電保持用としてこれを使います。
これは一般内部リレー『M』の停電保持仕様となります。
下の図はQ03UDEシーケンサのパラメータ設定ですが
赤枠の部分がラッチリレーです。
L0~L8000まで使用できます。(シーケンサの型式により変わります)
ラッチリレー(L)と一般リレー(M)の動作の違いを
見てみましょう。
下のラダー図の様にラッチリレー(L100)と一般リレー(M100)を
セット命令で、どちらもONの状態として、シーケンサの
電源を一旦OFFにした後に、再び電源をONにした場合の
2つのリレーの動作を見てみます。
↓
一旦OFFにした後に、再び電源をONにした場合のラダーです。
ラッチリレーの(L100)はONとなっていますが
一般リレーの(M100)はOFFとなっています。
ラッチリレーは一旦電源がOFFとなっても、ON状態が保持できています。
今度はセット命令ではなく、コイルで自己保持回路を作成しても
同じ結果となります。
下のラダー図の様にラッチリレー(L100)と一般リレー(M100)を
自己保持回路で、どちらもONの状態として、シーケンサの
電源を一旦OFFにした後に、再び電源をONにした場合の
2つのリレーの動作を見てみます。
↓
一旦OFFにした後に、再び電源をONにした場合のラダーです。
ラッチリレーの(L100)はONとなっていますが
一般リレーの(M100)はOFFとなっています。
〇 データレジスタ『D』の停電保持について
データレジスタは停電保持用も同じ『D』を使用しますが
停電保持にさせたい番号のデータレジスタのみ
パラメータで設定します。
GX-Works2 の 左ウィンドウの『パラメータ』⇒『PCパラメータ』で
下記パラメータ画面がポップアップします。
上図の例ではデータレジスタ(D100)~(D199)が停電保持となり
データレジスタの数値が記憶されます。
(ラッチ先頭に100を設定し、ラッチ最終に199を設定します。)
これで停電保持についてとラッチリレーの使い方の解説を終了
させて頂きます。
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当記事は、2019年3月19日時点の情報です。ご自身の責任の元、安全性、有用性を考慮頂き、ご利用頂きます様お願い致します。
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