KEYENCE キーエンス (今回の例:KV Nano Connector ) SDカードでロギング
する方法を解説させて頂きます。
○ロギングとは
ロギングとはあるタイミングにデバイスが、どの様な状態にあるか、またどの様に
変化していくのかを監視して記録することです。
V Nano Connector にはSDカードスロットがありますので
SDカードでロギングすることができます。
ロギングデータはCSVファイルで保存されますので、エクセルなどに取り込むことが
できます。
〇メモリカードについて
使用できるメモリカードは1GBバイトとなっています。
(上記となっていますが、512MBと2GBのSDカードは使えました。)
〇テストプログラムの条件
・PLCはKV-NC32Tでテストします。
・KV-STUDIOに付属しているロギングツールで設定
・KV-STUDIOでロギングのラダープログラム作成
■ロギングIDについて
ロギングはID0~ID9までの合計10種類の個別ロギングが可能です。
ロギングはID番号で区別、管理します。
【ロギングID0 専用コントロールリレー】
コントロールリレー | 属性 | 内容 |
CR000 | 読/書 | ロギング ID0 実行 |
CR001 | 読専用 | ロギング ID0 実行中 |
CR002 | 読専用 | ロギング ID0 ファイル書込完了 |
CR003 | 読専用 | ロギング ID0 バッファ50%未満警告 |
CR004 | 読専用 | ロギング ID0 バッファオーバーフロー |
CR005 | 読専用 | ロギング ID0 ロギング中RUN中書込あり |
CR008 | 読専用 | ロギング ID0 ロギングエラー |
CR009 | 読専用 | ロギング ID0 メモリカード容量無し |
CR010 | 読専用 | ロギング ID0 デバイス・トリガ設定異常 |
CR011 | 読専用 | ロギング ID0 トレースファイル保存トリガ
モニタ |
CR012 | 読専用 | ロギング ID0 トレースデータ取得完了 |
CM1660 | 読専用 | バッファ空き容量(Kbyte単位) |
CM1680 | 読専用 | ファイル保存カウンタ |
【ロギングID1 専用コントロールリレー】
コントロールリレー | 属性 | 内容 |
CR100 | 読/書 | ロギング ID1 実行 |
CR101 | 読専用 | ロギング ID1 実行中 |
CR102 | 読専用 | ロギング ID1 ファイル書込完了 |
CR103 | 読専用 | ロギング ID1 バッファ50%未満警告 |
CR104 | 読専用 | ロギング ID1 バッファオーバーフロー |
CR105 | 読専用 | ロギング ID1 ロギング中RUN中書込あり |
CR108 | 読専用 | ロギング ID1 ロギングエラー |
CR109 | 読専用 | ロギング ID1 メモリカード容量無し |
CR110 | 読専用 | ロギング ID1 デバイス・トリガ設定異常 |
CR111 | 読専用 | ロギング ID1 トレースファイル保存トリガ
モニタ |
CR112 | 読専用 | ロギング ID1 トレースデータ取得完了 |
以降、省略させて頂きますが、ロギングID2 はCR200~となります。
CM1660 | 読専用 | バッファ空き容量(Kbyte単位) |
CM1680 | 読専用 | ファイル保存カウンタ ※1 |
※1:0~65535の範囲でカウントされ、電源遮断時も保持されます。
【ロギング専用命令】ラダープログラムのコイル
LOGE: ロギング 許可(開始)
LOGD: ロギング 禁止(停止)
入力方法 ロギングID0許可:LOGE 0 ⏎
※ロギング ID0 実行リレーCR0はLOGE命令でセットされます。
【ロギングの作成】
作成条件
・ロギングID0を使いロギングを作成
・トリガは時間間隔指定の1秒間隔
・PLC RUNから10秒で自動でロギング開始
・PLC RUNから70秒で自動でロギング終了
・下記のデバイスを登録
デバイス | ワード数 | データ形式 |
DM0 | 1 | 10進数16BIT |
T1 | ||
CM1660 | 2 | 10進数32BIT |
CM1680 | 2 | 10進数32BIT |
R500 |
・KV STUDIOに付属のロギングツールにてロギングを作成します。
上部タグの『ツール』⇒『ロギング/トレース設定』をクリックします。
ロギング設定一覧が開きます。
ID0を選択した状態で右側の『設定』をクリックします。
(ファイル名)
下記の様に設定しました。
(デバイス)
下記の様に設定しました。下記は参考例で、任意のデバイスを設定できます。
(トリガ)
下記の様に設定しました。今回は周期指定の1秒間隔です。
任意の周期を設定できます。
(オプション)
下記の様に設定しました。
全てのタグを設定しましたら右下の『OK』をクリックします。
ロギングID0が作成されました。
これでロギングツールでの作成は終了です。
スポンサーリンク【ラダープログラムの作成】
プログラム⇒毎スキャンモジュール内にラダープログラムを作成します。
今回は下記の様なサンプルプログラムを作成しました。
ラダープログラムの解説
1行目:1秒ごとにDM0の値が+1増加していく。(ロギング確認の為作成)
2行目:シーケンサRUNから10秒で T0 がON (ロギング開始指令)
3行目:シーケンサRUNから70秒でT1 が ON (ロギング終了指令)
4行目:ロギング開始条件と開始指令
5行目:ロギング終了条件と終了指令
6行目:ロギング中止のインターロック
7行目:ロギング中モニター(2行目と同じ動作となります、こちら不要でした)
8行目:ロギング中モニター(1行目と同じ動作となります)
9行目:メモリカード使用中モニター
ラダープログラムは以上です。
PLCに転送する際、ラダープログラムとツールで設定したロギングパラメータを転送します。
【デバック】
注意:SDカードを挿入したら必ずカバーを閉めて下さい。
カバーが開いているとSDカードを認識しません。
KV Nano にSDカードを挿してからRUN状態にすると10秒後にロギングを開始します。
その後、70秒でロギングが終了(60秒間ロギング実施)されます。
KV Nano をSTOP状態にしてから、SDカードを取り出し、パソコンで確認すると
CSVファイルでロギングされていることが解ります。
下記のCSVファイルが生成されていました。
設定通り1秒周期でロギングされています。
これでKEYENCE キーエンス (今回の例:KV-NANO Connector) SDカードでロギング
方法の解説を終了させて頂きます。
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当記事は、2017年7月27日時点の情報です。ご自身の責任の元、安全性、有用性を考慮頂き、ご利用頂きます様お願い致します。
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