サーマルリレーの選定(電流値の設定)について解説致します。
○サーマルリレーの役割
サーマルリレーはモーターの過負荷、焼損を保護防止する為のリレーで
設定以上の電流が流れた時に作動します、リレーが切れます。
(トリップすると言います。)
○操作方法
右側のダイヤルで電流値をセットします。
上の写真の場合は設定値3.6Aです。
サーマルリレーが作動しトリップしますと左側の青いボタンが上(天)方向に
出ます。リセットしたい場合は青いボタンを押します。
○電流値の選定
モーターに流れる電流値からサーマルリレーの電流値を設定します。
一般的な3相モーターの電流値の計算方法は下記です。
電流値(A)=モータ出力/√3/電圧/力率/効率
○参考例
モータ出力(W)=750
電圧(V)=200
力率=0.7
効率=0.8
上記の場合
750/1.73/200/0.7/0.8=3.87A
(力率と効率は製品により個体差あります、上記は代表値です)
モータの電流値は、メーカー、種類、極数、周波数等で変わりますので
モーターの仕様を確認し下さい。
各メーカーからのモータ出力とサーマルリレー選定表
モーター出力KW(200V) | 三菱電機 | 富士電機 |
0.4 | 2~3(2.5) | 1.7~2.6 |
0.75 | 2.8~4.4(3.6) | 2.8~4.2 |
1.1 | 4~6(5) | 4~6 |
1.5 | 5.2~8(6.6) | 5~8 |
2.2 | 7~11(9) | 7~11 |
2.7 | 9~13(11) | 9~13 |
3.7 | 12~18(15) | 12~18 |
5.5 | 18~26(22) | 18~26 |
7.5 | 24~34(29) | 24~34 |
※ ( )内はヒータ呼び
○補助接点について
主出力接点(モーターへ接続する接点)とは別に補助接点があり
トリップした場合に補助接点が動作し、PLC等に警報を
知らす仕組みとなっています。
下の図の場合は95-96がB接点、97-98がA接点です。
これでサーマルリレーの選定についての解説を終了させて頂きます。
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当記事は、2016年10月29日時点の情報です。ご自身の責任の元、安全性、有用性を考慮頂き、ご利用頂きます様お願い致します。
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