三菱 QCPU(ユニバーサル)LCPU デバイスデータの標準ROMへのバックアップ(バッテリー低下時のデータ保護対策)

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三菱 QCPU(ユニバーサル)LCPU デバイスデータの標準ROMへの
バックアップ(バッテリー低下時のデータ保護対策)

各機器のパラメータ値や演算で使用する値などの デバイスデータ
(例:D100や W200など)をバッテリー消耗時のデータ消失対策として
ラダープログラムからの指示で安全な標準ROMに書き込みする方法と
読み出す方法を紹介させて頂きます。

〇 対応CPU

QCPU:ユニバーサルタイプ(例:Q02UCPU、Q03UDVCPU など)
LCPU:全てのCPU(例:L02CPU、L06CPU-P など)

〇 書き込み可能デバイス
・内部ユーザーデバイス(X,Y,N,L,B,F,SB,V,T,ST,C,D,W,SW)
・内部システムデバイス(SM,SD)
・ファイルレジスタ(R,ZR)
・拡張データレジスタ(D)
・拡張リンクレジスタ(W)

〇 ラダープログラムからの読み / 書き方法
・書き込みは『SP.DEVST』命令で行います。
・読み出しは『SP.DEVLD』命令で行います。

〇 SP.DEVST 書き込み命令詳細

〇 機能説明
(S)で指定されたデバイスの n2 で指定された点数分のデバイスデータを
標準ROM上のデバイスデータ格納用ファイルの n1 で指定された
書き込みオフセットに書き込みします。

n1 はデバイスデータ格納用ファイル先頭からのオフセットで
ワードオフセット(16ビットごとに+1する単位)にて指定します。

n1:デバイスデータ格納用ファイルの書き込みオフセット(1点16ビット単位で指定)
(S)標準ROMに書き込むデバイスの先頭番号(デバイス名)
n2:書き込み点数(BIN16ビット)
(D):(D)+0:完了デバイス(ビット) (D)+1:異常完了デバイス(ビット)

完了デバイス (D)+0 は本命令の処理完了を検出したEND命令実行時に自動的にONし
次のスキャンのEND命令にてOFFするので、実行完了フラグとして使用できます。

完了デバイス (D)+1 は本命令の異常完了を検出したEND命令実行時に自動的にONし
次のスキャンのEND命令にてOFFするので、異常完了フラグとして使用できます。

SP.DEVST 命令を使用する場合は、デバイスデータ格納用ファイル設定が必要です。
(下の図で説明しているパラメータ設定です)

〇 実際の設定例

・パラメータ設定
『下記ファイルを使用する』にチェックを入れます。
容量を指定します。(例:1 K点 1000点)

・ラダープログラム

ラダープログラムの説明
M50がONした時、D10から10点分を標準ROMのデバイスデータ格納用ファイルに
書き込むプログラム

注意事項:本命令により書き込み回数が10万回を超えるとFLASH ROM ERROR
(エラーコード:1610)になります。

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〇 S.DEVLD / SP.DEVLD 読み出し命令詳細

〇 機能説明
標準ROMのデバイスデータ格納用ファイルの n1 で指定された
読み出しオフセットから n2 で指定された点数分のデバイスデータを
読み出し D で指定されたデバイスに格納します。

n1 はデバイスデータ格納用ファイル先頭からのオフセットで
ワードオフセット(16ビットごとに+1する単位)にて指定します。

n1:デバイスデータ格納用ファイルの書き込みオフセット(1点16ビット単位で指定)
n2:読み出し点数(BIN16ビット)
(D)読み出したデバイスを書き込みするデバイスの先頭番号(デバイス名)

〇 実際の設定例

・ラダープログラム

ラダープログラムの説明
M150がONした時、標準ROMのデバイスデータ格納用ファイルから、D20に
10点分読み出しするプログラム。

最後までご覧頂きましてありがとうございました。

これで三菱 QCPU(ユニバーサル)LCPU デバイスデータの標準ROMへの
バックアップについての解説を終了させて頂きます。

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当記事は、2019年1月8日時点の情報です。ご自身の責任の元、安全性、有用性を考慮頂き、ご利用頂きます様お願い致します。
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