KEYENCE キーエンス (今回の例:KV-700) SDカードでロギングする方法を解説
させて頂きます。
○ロギングとは
ロギングとはあるタイミングにデバイスが、どの様な状態にあるか、またどの様に
変化していくのかを監視して記録することです。
KV-700にはSDカードスロットがありますので、SDカードでロギングすることができます。
ロギングデータはCSVファイルで保存されますので、エクセルなどに取り込むことが
できます。
〇テストプログラムの条件
・KV-700でテストします。
・KV-STUDIOでラダープログラム作成
○ラダープログラムの作成に必要なデバイスについて
ロギングの為にはラダープログラムでパラメータを設定する必要があります。
下記のコントロールリレーとコントロールメモリを使いパラメータを設定します。
コントロールリレー | 内容 |
CR3200,CR3201 | トリガ指定 |
CR3202 | タイムスタンプ付加 |
CR3203 | ロギング動作を行う |
CR3204 | ロギング動作中RUN中書込有 |
CR3205 | ロギング動作中一時中断 |
CR3206 | デバイス・トリガ登録異常 |
CR3207 | 書き込みエラー |
CR3208 | 指定容量書き込み終了 |
CR3209 | メモリ容量なしエラー |
CR3210 | ロギング動作中リレー |
コントロールメモリ | 内容 |
CM2600~CM2663 | ロギングデバイス登録 |
CM2664~CM2670 | トリガ設定 |
CM2671 | ロギングデバイス登録数 |
CM2672 | 記録容量制限 |
○トリガ種別
指定内容 | CR3200 | CR3201 |
時間間隔指定 | OFF | OFF |
時刻指定 | ON | OFF |
ビットデバイス、レベル指定 | OFF | ON |
ビットデバイス、立上りエッジ指定 | ON | ON |
○ロギングデバイスの登録
1つのロギングデバイスは、コントロールメモリ2つを使用してダブルワードで登録します。
コントロールメモリ | ロギングデバイス |
CR2600,CR2601 | 登録1 |
CR2602,CR2603 | 登録2 |
CR2604,CR2605 | 登録3 |
CR2606,CR2607 | 登録4 |
CR2608,CR2609 | 登録5 |
CR2610,CR2611 | 登録6 |
途中省略 | |
CR2662,CR2663 | 登録32 |
ロギングデバイス登録は、デバイス番号にデバイス種別固有のオフセット番号を足した値を
ダブルワードで指定します。
種別 | オフセット番号 |
RLY | 100000 |
CR | 200000 |
DM | 300000 |
CM | 400000 |
TM | 500000 |
C(現在値) | 600000 |
C(設定値) | 700000 |
T(現在値) | 800000 |
T(設定値) | 900000 |
CTH | 1000000 |
CTC | 1100000 |
TRM | 1200000 |
例:DM1000をロギングしたい場合の指定方法は#301000です。
例:TM10をロギングしたい場合の指定方法は#500010です。
スポンサーリンク○記録容量制限
例:CM2672に1000を設定した場合は1000Kバイト直前までロギングします。
例:CM2672に0を設定した場合は、メモリカード全容量のうち
残り約256Kバイトになるまでロギングします。
○ラダープログラムの作成
作成条件
・DM0 と TM1 の 2つのデバイスを登録する。
・トリガは時間間隔指定とします。
・PLC RUNから10秒で自動でロギング開始
・PLC RUNから70秒で自動でロギング終了
ラダープログラムの解説
1行目:T0の10秒タイマの回路
2行目:DM0をロギング指定
3行目:TM1をロギング指定
4行目:ロギング数を2つに指定
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ラダープログラムの解説
1、2行目:トリガ種別を時間間隔に指定
3行目:タイムスタンプ付加を指定
4行目:メモリカード全容量のうち残り約256Kバイトになるまでロギングする設定
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ラダープログラムの解説
1行目:ロギングスタート回路
2行目:DM0を1秒ごとに1づつ加算していく回路(DM0をロギングするので)
3行目:TM1の70秒タイマ
4行目:70秒でロギング終了指令
5行目:ロギング中リレー表示回路
○デバック
KV-700にSDカードを挿してからRUN状態にすると10秒後にロギングを開始します。
その後、70秒でロギングが終了(60秒間ロギング実施)されます。
KV-700をSTOP状態にしてから、SDカードを取り出し、パソコンで確認すると
CSVファイルでロギングされていることが解ります。
これでKEYENCE キーエンス (今回の例:KV-700) SDカードでロギングする方法の
解説を終了させて頂きます。
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当記事は、2016年12月17日時点の情報です。ご自身の責任の元、安全性、有用性を考慮頂き、ご利用頂きます様お願い致します。
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